伊庭健博さんの短歌(近江文芸より)
街灯の光を浴びて降る雪の舞ひ散る様を独り眺むる 2017.3.5
休日の鯖街道を登りきて山びこを聞く熊川の宿 2017.5.14
三人の息子交互に剣玉す競ふ中にも個性現る 2017.5.28
門先にじっと動かぬかたつむ物珍しく吾子の眺むる 2017.7.23
顔赤め全身で泣く吾子抱けば命の重さしかと確かむ 2017.8.20
母の手の鍋に溢れん大根炊き田楽味噌をのせて頬張る 2018.1.14
色褪せし父の地球儀回す子の国を調べる瞳輝く 2018.3.25